「人は、自分が信じている通りにしか生きられない。自分を何者だと信じるかで人生は決する。今の自分は、自分が深いところで信じているとおりの自分である」
私は自尊心理論によりカウンセリングを行っている者として、上記を深く確信しています。
自尊心とは、文字通り自分を尊ぶ心です。それは自分の価値を「どのくらいに見積もっているか」であり、その見積もりによって、個人の自己概念は決定されてしまうのです。言うまでもなく、自分の存在に希有な価値を見出すことが出来る状態こそが健全です。
この前提に立ち、私は教育の第一義的な役割は『健全な自尊心を育むこと』だと確信しております。
私は16歳の時、日本初のフリースクール「寺子屋学園」設立運動に関わる学生運動家でした。東京都三鷹市にある「明星学園デモハンスト事件」と呼ばれる安保闘争以来初の学生運動で世間を騒がせた運動の主導者の一人として、テレビや教育出版社の取材を受けたり、学校教育についての問題提起や提言を行う活動に10代の頃から取り組んでまいりました。※以下詳細については経歴を参照
教育事業は、そんな私にとっては生涯をかけて行っていくべきライフワークの一つです。
現在私は、前述の通り自尊心理論に基づくカウンセリングという仕事もしておりますが、その現場を通して直面した重大な問題は、『日本人であること』に誇りと自信を持てないでいる人が驚くほど多いという現実でした。
ちょっとした試練で手首を切ったり、失恋したことで自己卑下し、自殺を考えたり、リストラされたことでニートになったり、職場の人間関係の悩みによって鬱になってしまう人がなんと多いことでしょうか。
これは「自分の価値を図る基準が自分以外の外的要因に依存している」ことによっておこる「自我の崩壊」現象です。私たちは他人の評価にさらされながら生きています。
しかし他者の評価は極めて主観的であって、普遍的な尺度とはなりえません。それにも関わらず、人は他人目線で自分を見つめ一喜一憂し、思い悩むのです。
人は、何よりもまず自分自身を愛することができなければ、他者を愛することはできません。
外的要因によって影響を受けることのない確固たる健全な自己愛が存在していなければ、他者を尊重することもできないのです。このような現実を多く目撃する中で、私はますます「自尊心教育」の必要性を痛感するに至り、私自身としては3校目となるフリースクール「東京y'sBe学園」をスタートする運びとなりました。
私はこう確信しています。
日本人は、ただひとえに、日本人であるということの故に『健全な誇り』を持ち得てしかるべきだ。
「日本人だから頑張れる」そう思えるとしたら、それは、どれ程堅固な土台となりえるでしょう。問題に直面している試練の只中にあっても、「大丈夫だよ。だって日本人なんだから」と思えるなら、決して絶望することも倒れてしまうこともありません。
しかしこの視点が、現在の教育現場には決定的に欠如しています。故に今、崩壊しつつある危機的な日本において、自尊心教育こそが求められるものであるのです。しかしそれは、偏狭な民族主義を煽ることではありません。
古来から受け継がれた文化や伝統を見つめ直し、『和を以て尊しとなす』に代表される『大和心』が、イデオロギーや宗教によって分断された世界に融和をもたらす礎となり得る宝であることを再発見する手助けをすることです。
東京y'sBe学園は、グローバル化され、古き良き常識がキャンセルされつつある世界にあって、本校に集う子供たちに日本、あるいは日本人の価値や文化伝統の再発見を促し、国際派日本人として強く立つための一助となることを願っています。
経歴
10代の頃、序列主義の教育体制に疑問を抱き、日本初のフリースクール「寺子屋学園」を設立。
全米フリースクール連合議長パット・モンゴメリー女史との対談(続・教育に強制はいらない/一光社/1982年掲載)や、立松 和平(作家)、保坂 展人(元 衆議院議員)との対談(今・人間として/径書房1982年創刊第3号掲載)等、教育界において活発な活動を展開。
教育問題と並行して音楽活動にも力を注ぎ、新人歌手のバックなどのキャリアを積み、91年、ポリドール系のレーベルよりデビュー
オーナーを務める「KICK BACK CAFE」店内
93年渡米し、一般カウンセリング・プリマリタル・カウンセリング・聖書学などを学び、インターンを経て牧師になる。現在は、自身の経営するカフェ「KICK BACK CAFE」https://kickbackcafe.jp/にて、結婚・恋愛、問題を中心にカウンセリングを行う。
その厳しくも暖かいアドバイスは多くの信頼を得て、相談に訪れる人は後を絶たない。
2000年に出版した処女作「この人と結婚していいの?」(新潮社)が20万部を超えるベストセラーに。
アーティスト/プロデューサーとして、HEAVENESEを率いを率い、日本国内のみならず、海外においても精力的に活動を展開している。現在は、フリースクール代表をはじめ、牧師・カウンセラー・カフェオーナー・ミュージシャン・作家・企業セミナー講師など多岐に渡りKumikoと夫婦二人三脚で精力的に活躍。
HEAVENESEを率いる石井希尚
雑誌掲載・インタビュー
当フリースクール代表の石井希尚についての雑誌掲載、執筆コラム、インタビュー記事の一部をご紹介します。教育分野をはじめ結婚・恋愛カウンセラー、実業家、ミュージシャンとしてのキャリアを持ちつつ多方面で活動を続けています。
BOOK SCAN 世界中の本好きのために
著者インタビュー:日本精神こそが世界を救う
「エルネオス」6月号取材記事掲載
(2020.06.09)
ゴスペルで「ジーザス革命」を!世界で展開する演奏活動
ジャーナリスト早川 和宏氏のベンチャー発掘 連載NO.250
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PRESIDENT WOMAN 電子版掲載
(2016.07.08)
コラム執筆:夫婦円満「奇跡の時間」の共有とは?